マスコミと政治家の「建前な奇麗事」の弊害を解きあかす『地域再生の罠』

 昨日の日経新聞の社説「学歴とは別のものさしで人を見よう」は、実に
立派な御意見ですが、日経は「学歴とは別のものさしで新卒者を採用」してる?(注)
 
 この背景には、だいぶ前の日経社説「日本企業は女性役員を増やそう」を読んだ時、
Webで日本経済新聞社の役員一覧を見たら「女性は一人もいなかった」事がある。
(現在も女性役員はゼロ 日本経済新聞社の役員一覧

 マスコミも政治家も、このような「建前の綺麗事」を好んで多用するが、
同じ建前の奇麗事でも、許容できるものと、許されないものがある。

 日経新聞の上記社説はいずれも、許されない「建前の綺麗事」だ。
若者や女性に「日経新聞がそう言うなら、希望の少ない私たちにも夢がある!」と
すごく期待させて、夢を追いかけさせておきながら、数年後それは
実現不能な奇麗事だったというのは、あまりに残酷で罪深い。


 もっとも、今時の若者と女性は、もはや「マスコミと政治家の奇麗事」には騙されない
強かさと経験をもっている。このような背景から、私は『地域再生の罠』64頁で
「衰退した商店街の空店舗対策として、僅かな資金援助だけで若者に夢を追わせる
”夢ショップ(チャレンジ・ショップ)事業”の無責任さと、若者は応募しない現実」を指摘した。

 このように、マスコミや政治家や行政の「建前の綺麗事」から生じる弊害は
1. 若者や女性の失望感・政治不信を生む
2.夢ショップ事業など効果の無い事業に予算が無駄遣いされる
3.効果の無い事業がモデル事業となり模倣した地方都市や商店街が更に衰退し続ける
 
 など多岐にわたる。

『地域再生の罠』は、以上の構図と弊害を詳解しています。


注)日経は「学歴とは別のものさしで新卒者を採用」してる?
 の答と、マスコミの「建前な奇麗事」の実態と弊害を、大前研一さんの著書
『知の衰退からいかに脱出するか?』58頁より以下に引用します。

 東大卒の官僚の次ぐらいに成績優秀な人間が、マスコミの人間(中略)
いまの新聞記者は80%でき上がっている記事素材を記者クラブで受け取り、
見出しの大きさだけ変えて記事にする(中略)
日本の大新聞社では出世すると政府側から声がかかり、各種の審議会の委員などに
取り込まれていく(中略)こうなると結局、政府に対しても厳しいことは言えないし、
まして取材源として良く知っている役所の不正、問題などは全く指摘できなくなる(中略)
日経新聞を読んでいたら、バブルが崩壊したことも解らなかったという笑い話がある(中略)
日経平均が1万8000円を割り込んだ時、私は「8000円になる可能性がある」と書いた。
しかし、日経新聞はというと「2万3000円になる!」と書いていた(中略)
しかし、2003年4月28日、日経平均は歴史的な底値7603円を記録した(中略)
だから「日経を読むと日本の経済がわからなくなる」



地域再生プランナー、「若者バカ者まちづくりネットワーク」主宰 久繁哲之介

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(2010/07/07)
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