NHKの「市民ボランティア」定義では、地方もNPOも衰退する
NHKクローズアップ現代が予告通りの内容『B級グルメ絶賛記』を放映した。
番組内容は大筋で間違っていないが、NHKが強調した
「B級グルメは”市民ボランティア”の活動であり、それが成功の秘訣」
にだけは異議を呈しておきたい。
”市民ボランティア”の定義については、今月13日のNHKインタビュー時も
大きくすれ違った。ブログでNHKとの件を話題にする本日を最後に舞台裏を語ろう。
まず大前提として、B1ブランプリ出場を含む「B級グルメ活動の担い手」の殆どは
”飲食店など業界者、自治体や商工会議所の実務職員”です。
NHKが番組で報道した”市民ボランティア”とは、
業界者や実務職員の、実務時間外に無報酬の実務活動(B級グルメ活動)のことです。
このNHKの”市民ボランティア定義”に私は13日、次の異議を示した。
「組織団体の営利や私益を目的に、休日に無報酬で実務(B級グルメ活動)に励む
業界者と実務職員は確かに立派だ。しかし、組織団体の営利や私益を意図とした実務行為は、
無報酬であろうが全く”ボランティア”とは言えない。更には、
そのような下心をもった行為主体を”市民”と混同してはいけない。
”市民ボランティア”の定義は、組織団体の営利や私益という下心の無い市民が
地域を愛して純粋に”公益”の為に活動するもので、報酬はあっても良い。いや
NPO活動に報酬はあるべきで、これこそ地方の雇用創出や活性化に繋がる。
私の言う”市民ボランティア定義”は、まさに”NPOの定義・存在意義”と同じだ。
この”市民ボランティア活動=公益活動=NPO活動”は、かなり誤認されていて、
”町おこしを大義名分の業界おこし”等に利用(悪用)されやすい。これこそ論点だ。」
私は上記が「地域再生、NPO」の為に最重要だとNHKへ主張して譲らなかった。
しかし、私の”市民ボランティア”定義では、NHKが狙う『B級グルメ絶賛記』は成立しない。
NHKは”ボランティア”の定義を「無報酬」という唯一つの物差しで計っているのか、
それとも私の定義に同意はするが「世論をつくる」ために曲解しているのか。
いずれにしても、地域再生や町おこしを語る(報道する)資格はない。
そういう主体、特にマスコミが「間違った地域再生」を語るとどうなるか?
今ネットを見ると、NHK『B級グルメ絶賛記』と出演者に視聴者は高い関心を寄せている。
こんなことは容易に予想できた。恥ずかしながら私も少しは私欲があるから
「長いものに巻かれて(NHKの意図に話を合わせ出演して)」自身の評価を上げる選択肢が
NHKのインタビュー時に脳裏を過ったが…
NHKクローズアップ現代に限らず「影(欠陥)の部分は隠蔽した成功事例の絶賛記」は、
とにかく受けが良くて、疲弊する地方都市の表面的な模倣を誘発する。
こういう「地域再生の罠」の結果、市民と地方は豊かになれないのです。
若者バカ者まちづくりネットワーク 主宰 地域再生プランナー 久繁哲之介
講演・執筆ご依頼、著者プロフは、こちら
講演内容サンプル
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (1)
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (2)
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (3)
番組内容は大筋で間違っていないが、NHKが強調した
「B級グルメは”市民ボランティア”の活動であり、それが成功の秘訣」
にだけは異議を呈しておきたい。
”市民ボランティア”の定義については、今月13日のNHKインタビュー時も
大きくすれ違った。ブログでNHKとの件を話題にする本日を最後に舞台裏を語ろう。
まず大前提として、B1ブランプリ出場を含む「B級グルメ活動の担い手」の殆どは
”飲食店など業界者、自治体や商工会議所の実務職員”です。
NHKが番組で報道した”市民ボランティア”とは、
業界者や実務職員の、実務時間外に無報酬の実務活動(B級グルメ活動)のことです。
このNHKの”市民ボランティア定義”に私は13日、次の異議を示した。
「組織団体の営利や私益を目的に、休日に無報酬で実務(B級グルメ活動)に励む
業界者と実務職員は確かに立派だ。しかし、組織団体の営利や私益を意図とした実務行為は、
無報酬であろうが全く”ボランティア”とは言えない。更には、
そのような下心をもった行為主体を”市民”と混同してはいけない。
”市民ボランティア”の定義は、組織団体の営利や私益という下心の無い市民が
地域を愛して純粋に”公益”の為に活動するもので、報酬はあっても良い。いや
NPO活動に報酬はあるべきで、これこそ地方の雇用創出や活性化に繋がる。
私の言う”市民ボランティア定義”は、まさに”NPOの定義・存在意義”と同じだ。
この”市民ボランティア活動=公益活動=NPO活動”は、かなり誤認されていて、
”町おこしを大義名分の業界おこし”等に利用(悪用)されやすい。これこそ論点だ。」
私は上記が「地域再生、NPO」の為に最重要だとNHKへ主張して譲らなかった。
しかし、私の”市民ボランティア”定義では、NHKが狙う『B級グルメ絶賛記』は成立しない。
NHKは”ボランティア”の定義を「無報酬」という唯一つの物差しで計っているのか、
それとも私の定義に同意はするが「世論をつくる」ために曲解しているのか。
いずれにしても、地域再生や町おこしを語る(報道する)資格はない。
そういう主体、特にマスコミが「間違った地域再生」を語るとどうなるか?
今ネットを見ると、NHK『B級グルメ絶賛記』と出演者に視聴者は高い関心を寄せている。
こんなことは容易に予想できた。恥ずかしながら私も少しは私欲があるから
「長いものに巻かれて(NHKの意図に話を合わせ出演して)」自身の評価を上げる選択肢が
NHKのインタビュー時に脳裏を過ったが…
NHKクローズアップ現代に限らず「影(欠陥)の部分は隠蔽した成功事例の絶賛記」は、
とにかく受けが良くて、疲弊する地方都市の表面的な模倣を誘発する。
こういう「地域再生の罠」の結果、市民と地方は豊かになれないのです。
若者バカ者まちづくりネットワーク 主宰 地域再生プランナー 久繁哲之介
講演・執筆ご依頼、著者プロフは、こちら
講演内容サンプル
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (1)
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (2)
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (3)
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