駐車場も住居も月極より短期間の賃貸~なぜ空店舗対策は未だ月極だけなの?

 私は『日本版スローシティ』と『地域再生の罠』で、幾つか同じ提案を繰り返し主張した。
その一つに、商店街の空店舗に運営者を募集する所謂「チャレンジ・ショップ」を
「日替わり、曜日毎」制度を導入しよう!という提案がある。

 現状の「チャレンジ・ショップ」の契約期間は、どんなに短くても月極が基本で、
できるだけ長期間(できれば2年)かつ毎日、店を開けることを要求される。
 この理由は単に、管理者(自治体)の「収益の最大化」と「管理コスト最小化」に他ならない。

 かつては住居も駐車場も、契約期間を2年と想定した「月極」契約が基本だった。
契約時に家賃数ヶ月分の手数料やら仲介料を取られ、以後は「月極」の家賃が
「前払い」で要求され、退去するには数か月前に通知する義務まで負わされる。
 この理由も、やはり管理者の都合、すなわち「収益最大化」と「管理コスト最小化」である。

 しかし、十年以上前から、住居には「ウイークリー・マンション」など「週間契約」が出来た。
駐車場には、時間貸し駐車場システムで急成長したパーク24等の「時間契約」が出来た。

 この変化の理由は単純明快、供給過剰である。
バブル崩壊後、街中の土地用途は「賃貸の住居か駐車場」に限定されて、
「賃貸の住居と駐車場」は需要をはるかに超えた「供給過剰」となった。
 
 供給過剰の状況に置かれた「貸し手(土地所有者)」は、この局面で初めて
「顧客に借りて頂く」には、契約期間も顧客の都合で変える「顧客志向」に目覚めた。
そこで生まれたのが、「週間契約の住居」であり「時間契約の駐車場」だ。

 さて、商店の供給過剰が認識されたのも同じ時代の話である。
商店街の空店舗は増える一方で、過半が空店舗の商店街「シャッター商店街」も少なくない。
 このような「商店過剰」は、もう二十年以上も続いている。
にも関わらず、空店舗を貸したい「(商工会を含む)自治体」は今も尚
「チャレンジ・ショップ」制度の名付けて、「月極契約」かつ毎日、営業してくれる
「チャレンジャー」を募集し続けて、応募者がいないと悩み
商店街と街中の衰退が止まらないと嘆くのです。

 商工会や自治体の悩む声を聞いて私は、昔も今も商店街の空店舗を
「日替わり、曜日毎」に運営者を募集する制度を提案し続けています。

 でも、「収益の最大化」と「管理コスト最小化」という
提供者(自治体)に都合の悪い提案は今も尚、実行されていません。



     若者バカ者まちづくりネットワーク 主宰  地域再生プランナー 久繁哲之介

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『地域再生の罠』ちくま新書
『日本版スローシティ』学陽書房
『コミュニティが顧客を連れてくる~愛される店・地域のつくり方』
『商店街再生の罠』ちくま新書

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