なぜ日本は 議員の質が悪いのか ~ 地方議員は無給が欧州の常識・良識 

謝罪と再発防止宣言だけでは、何も改善しない

 議員の失言・ヤジが相次いでいますが、どの事件も、本質は議論されないまま、
形式的な「謝罪と、再発防止宣言」だけで、幕引き されました。

「謝罪と再発防止宣言だけでは、何も改善されず、再発を繰り返す」事実は、JR北海道の
度重なる事故や、全国の議会で過去から下品なヤジが続く失態が、証明しています。

 事件・失敗が起きたら、「本質を議論して、解決策を講じる」ことが絶対に必要ですが、
「失敗は隠蔽。 隠蔽できない事件は謝罪と再発防止宣言で幕引き」するケースが目立ちます。



議員の質を高める方法を、欧州は既に実践している
 
 そこで、議員の失言・ヤジが相次ぐ本質を、考えてみたい。 本質は
日本の議員は質が悪い、特に地方議員はレベル低すぎる」事にあります。

 なぜ日本の議員は質が悪いのか?  
海外との比較考察から得た2つの理由を詳解します。



海外比較で分かる「日本の議員は質が悪い 2つの理由」


1 地方議員は「無給で地域の為に兼業で務める」のが海外先進国の常識・良識である。
 一方、日本では「自分の生活・名誉の為に、高給だから」議員になりたがる輩が多い。


2 異文化・異民族・異性への理解・共生は、世界の常識・良識である。 したがって、
 発言の善悪は、発言者の地位・属性の高低ではなく、発言内容の善悪で判断される。 
 つまり、「誰が言ったか」ではなく「何を言ったか」を「考える」ことで善悪を決める

 一方、日本人の多くは発言の善悪を、発言内容でなく、発言者の地位・属性で判断する。
 議会でも、発言の善悪は「何を言ったか」ではなく「誰が言ったか」で決める。 他人が
 「何を言ったか」考えなくても、自分が何を言うかさえ考えなくても 議員は務まるのだ。

 事例1 大臣は二つの台詞を覚えときゃ(自分の頭で考えなくても大臣は)務まる
 事例2 里山資本主義のウソ ~ 失敗を成功と粉飾 ~ これぞ『地域再生の罠』



1 地方議員は、無給で地域の為に働く欧州の常識・良識

 海外先進国の地方議員は「地域を愛する市民が、無給で地域の為に兼業で務める」事実を
総務省の資料 諸外国における地方自治体の議会制度~総務省 で検証しよう。

 同資料6頁は、欧州5国と韓国の計6カ国で、地方議員は無給で働く実態を強調している。
(韓国は2003年から報酬を出しているが、それで地方自治が良くなったという話は聞かない)

 無給で地域の為に兼業で務める「欧州の議員は、志が高い」市民だけが立候補する。
石原大臣の失言を借りて言えば、「金目」など自分の為では、議員は務まらない。

 地方議員の「志の高さ、質の良さ」が、入口(立候補)時点で担保されている
この仕組みは、無給で働く「志の高い地方議員」を、市民が尊敬する好循環を生む。

 日本も戦前は無給だったのに、日本は欧州のマネばかりするのに、
なぜ「地方議員は無給で働く欧州の常識・良識」はマネしないのか? 
 
 制度を決める議員たちが、自分の為に、そうしたくないのだろう。 



地方議員の報酬(年収) 2000万円以上って、異常すぎる

 地方議員は一体、どれくらい高い報酬(年収)を貰っているのか?
wikipedia 議員報酬 に、名古屋市議の報酬(年収)が次のように記載されている。

 名古屋市議の報酬(年収)は 議長2480万円、 副議長2255万円、 議員2120万円
河村たかし名古屋市長は、議員報酬の削減を掲げて 名古屋市議会と対立している。

 欧州の地方議員が無給で務める理由の一つに、年間稼働日数の少なさがある。 日本の
地方議会は年間稼働日数平均38.8日で、名古屋市議の報酬を日給換算すると55万円!
 市議の年間稼働日数は僅か38.8日
 職業別の年収1位は地方公務員 ~ 高校生 なりたい職業1位が 公務員で、日本は大丈夫?

 ちなみに、国会議員の所得は 平均 2281万円 (日経新聞6/30) である。
まさかとは思うが、地方議員の報酬額は「欧州は無給」という海外比較は行わず、
「国会議員と比較して、同じ水準であるべき」と考えているのだろうか?

 なお、国会議員の所得計算式は「所得=議員報酬 + 雑所得」。 鳩山邦夫議員の所得は
29億円超であり、彼を除いた国会議員の所得平均は1831万円にまで下がる。



2 「誰が言ったか」ではなく「何を言ったか」を「考える」

 海外の議論や教育は、「誰が言ったか」ではなく「何を言ったか」を「考える」ことが重視される。
理由を、消極的な理由と積極的な理由に分けて考えてみたい。

 消極的な理由として、異なる文化・民族が共生する場で「誰が言ったからダメ」という発言は
人種など差別発言と見なされるから。 批判したければ「何を言ったか」を「考える」しかない。

 積極的な理由として、個性的な発言・生き方が、その人や場(国・地域)を活性化する
評価される。 だから「何を言うか、するか」を自分の頭で「考える」ことが習慣化される。

 いずれの理由にしても、他人の発言・生き方を模倣・批判するだけの者は、軽蔑される
「産めないのか」等のヤジは、軽蔑されて当然である。 だが、軽蔑して終わりではいけない。


 議員ヤジ事件は、日本人の多くが「他人の発言・生き方を模倣・批判するだけ」病
にある象徴であり 「何を言うか、するか」を自分の頭で「考える」 契機としたい!

 自分の頭で「考える」重要性と具体論は、次の記事をご覧ください。
「自ら考えなくても」「ズバリ答だけを提示してくれる」ものに乗っかる日本人



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