商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (1)

成功への方法論は必ず、正反対な方法論が有る

 成功ノウハウ・方法論は必ず、正反対な方法論が対になって存在します。 私は講演で
次のように一方のノウハウだけを幾つか示して、聴衆の反応・レベルを探ります。  

顧客は 「営業されると、逃げる」 が 「他者の好評価で、喜んで買う」
ゆえに、顧客評価の向上を実践する「顧客志向」な者だけが成功できる



成功へのプロセス: 知る→ 考える→ 怖さに克つ→ 実践

 聴衆のレベルは、以下4段階のプロセスの、どこに課題があるかを発見します。
知る(知識力)→ 考える(思考力)→ 怖さに克つ(リスク克服力)→ 実践(行動力)

 成功ノウハウの一方だけを示して、聴衆が「対のノウハウを知っているか、自分には
どちらが適切と考えるか、そこにどんなリスクがあり・どのように実践するか」を探ります。

 聴衆が、つまづいたプロセスを中心に私は講演・研修を進めます。 今回は第一プロセス
「知る(知識力)」に課題がある人が 驚くほど多い実態 を踏まえ「知識力」に焦点をあてます。

 商店街の衰退は、経営者の基本的な「知識力」不足に起因する場合が多いが、再生策は
補助金依存で「知識力」不足が見逃されています。 その実態と弊害は以下記事で詳解。
 倒産は減少、廃業は急増の謎 ~ 商店街衰退の理由は「補助金依存」と「家族経営主義」

「顧客は営業されると逃げる~」というノウハウを見て、反感・疑問を感じた商店街の方は
基本的な「知識力」が欠けています。 講演を企画して私の話を聞くとイイ。 理由は



個人商店=商店街と、大企業の双方を体験して分かったコト

 私は、大企業(IBM)在籍時のマーケティング体験と、実家の飲食店で培った
実体験をもとに話を展開します。 学者・評論家の机上論は信用しない方がイイ。

 大企業と個人商店の双方で、マーケティング・経営を体験した私が痛感することは
個人商店=商店街と、大企業では、マーケティング・経営が正反対なほど違う!

 その私が今、個人商店=商店街を再生する仕事をしていて痛感することは
個人商店向けのマーケティング・経営を実践する個人商店=商店街は、非常に少ない!



個人商店=商店街と大企業では、経営は正反対なほど違う

 商店街活性化を目的に、商店街関係者へ私が講演する場合、話題は当然
個人商店向けのマーケティング・経営ノウハウが中心になります。 例えば、

顧客は 「営業されると、逃げる」 が 「他者(特に、別の顧客)の好評価で、喜んで買う」
ゆえに、顧客評価を高めることを実践する「顧客志向」な者だけが成功できる!

 この個人商店向けノウハウに、異議を唱える商店街関係者が毎回います。 彼らは
大企業向けのマーケティング・経営ノウハウしか知らない と推測できます。

 これは、商店街関係者の不勉強さと、彼らを支援する「公務員、マスコミが
大企業向けのマーケティング・経営ノウハウしか知らない
」実態を露呈しています。



個人商店 vs 大型店=大企業 経営戦略の違い

個人商店に適した経営戦略     大型店=大企業の経営戦略
  プル戦略                   プッシュ戦略
  高価格戦略                 低価格戦略
  交流戦略                  効率戦略     
  スローフード戦略              ファストフード戦略

個人商店の戦略の要諦は「商品は絞る、客層も絞る=地域密着」
大型店の戦略の要諦は「幅広い品ぞろえ、幅広い客層を狙う」


 顧客は 「営業されると、逃げる」 が 「他者(特に、別の顧客)の好評価で、喜んで買う」
ノウハウは、上表の「プル戦略」です。 顧客を「引き寄せる戦略」とも言います。

 一方、顧客は「営業をして獲得するもの」と正反対に考えるのが「プッシュ戦略」です。 
プッシュ戦略は「大企業の看板・知名度」があるから、効果が出ることに留意が必要です。

 大企業や役所を退職した方が、個人になって初めて「現役時代の自分は
大企業の看板=名刺の力で、仕事ができていた」と、己の無力さを悟ります。

 名刺の力で、誰でも会ってくれる現役の 公務員やマスコミが
「大企業向けの経営ノウハウしか知らない」のは、やむをえない側面もあります。
重要な論点は「誰が、個人商店=商店街の施策を立案して、指導すべきか」です。



正反対のノウハウも知る + 成功プロセスを踏む

 結論です。 成功は、冒頭2つの方法論を両方クリアすると訪れます。 

方法論1 成功ノウハウ・方法論は必ず、正反対な方法論が有る

 他者には正しいが、自分には不適切で正反対なノウハウを 考えない で模倣した
商店街の再生策・自治体の地域再生策が多く、それらは、ことごとく失敗しています。

方法論2 成功へのプロセス: 知る→ 考える→ 怖さに克つ→ 実践

 他者は4段階の成功プロセスを実践したから成功できた方法論が、
自分に適切な場合でも、プロセスを省いて表面的に模倣すれば、やはり失敗します。



個人商店=商店街の活性化策を示した『商店街再生の罠』

『商店街再生の罠』は、その実態と対応策を詳解しています。 上記2つの方法論の
本質部分を以下に引用し、続き(第二プロセス以降の話)は、またの機会に!

『商店街再生の罠』 233~234頁より方法論1 本質を引用

 商店街が大型店等と差別化する「評価軸(土俵)の選び方、創り方」が非常に大切(中略) 商店街を利用しない者は「大型店やインターネット販売等があるのに、なぜ衰退した商店街を存続させる必要があるのか?」と感じているはずです。その感覚は「効率的な消費」という評価軸で見ることから生まれます。すなわち、大型店等は「豊富な品ぞろえから、安くて良い商品を選ぶことができる」強みがあり、その土俵に満足する者は「大型店等があるのに、なぜ衰退した商店街を存続させる必要があるのか?」と感じるのです。(中略)
本書は、商店街が大型店等と差別化を図る土俵づくりを考える


『商店街再生の罠』 166~167頁より方法論2 本質を引用

顧客インタビューを全国各地でしていると、商店主たちの「笑うに笑えない珍プレー」に遭遇することがあります。
ある地方都市で商店街活性化を支援していた私は、商店街に近い学校の女子学生を対象に顧客インタビューを実施しました。彼女たちの話は示唆に富む指摘が多く、特に次の話は「商店主(特に中高年男性)の想像以上に、顧客(特に女性)は繋がっている」という重要な視点を見い出すことができます。

商店街の某る店で買物したら「サンキューレターとかバーゲン情報を送りたいから住所を教えてほしい」と言われました。店主のオジサンは愛想が悪いのに、サンキューレター?と不審に感じましたが、寮なら安全と思い、住所を教えました。郵送されたサンキューレターを寮の友達に見せると、商店街の他店も全く同じ文面のサンキューレターを送っている事が分かりました。
彼女たち曰く 「これって、まるで出会い系サイトで複数女性に同じ文面のコピペ・メールを送りつける最低な男と同じよ。こういう男(商店主)は絶対に、誰からも相手にされなくなるよね! 



     若者バカ者まちづくりネットワーク 主宰  地域再生プランナー 久繁哲之介

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地域再生プランナー

Author:地域再生プランナー
久繁哲之介の見識が当ブログ、
以下の本でご覧頂けます。

『地域再生の罠』ちくま新書
『日本版スローシティ』学陽書房
『コミュニティが顧客を連れてくる~愛される店・地域のつくり方』
『商店街再生の罠』ちくま新書

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