デトロイト市が財政破綻した狙いは「公務員の人件費=レガシーコスト」削減?

 デトロイト市が本日(日本時間)、財政破綻を申請しました。

 デトロイト市という地方自治体の財政破綻は、対岸の火事ではなく
「日本にも近い将来、起こりえるコト」として、考えるべき問題です。

 デトロイト市が財政破綻する憶測は以下のように、45日前から大々的に報道されていました。
ウォール・ストリート・ジャーナル6月4日 記事~米デトロイト市に忍び寄る財政破綻の日

 この記事は、デトロイト市という地方自治体が財政破綻するか否かの鍵は
「高すぎる公務員の人件費(年金を含むレガシーコスト)が、最大の財政圧迫要因であり、
公務員の人件費削減に、市職員の労働組合が応じるコト」と指摘します。

 応じないから財政破綻を申請したデトロイト市の前例は、日本に影響を与えるだろう。
なぜなら、地方公務員の人件費が高すぎる問題は、日本でも深刻な問題だから。

 国家公務員が人件費を約8%削減したから、地方公務員も同率の
人件費削減を求められているが、以下記事のように、自治体の多くが拒否・保留しています。
自治労、給与カットに猛反発

 高すぎる公務員の人件費(年金を含むレガシーコスト)は削減すべきだが、
公務員の労働組合が認めない公務員の身勝手さは、日米に共通する問題。
 
 デトロイト市は公務員の身勝手さに対抗する手段として、財政破綻というカードを切った。 
この前例が成功すれば、状況が同じ日本でも、同じコトが起きるだろう。

 日本にも、財政破綻した前例「夕張市」はあるが、夕張市の場合
「公務員の人件費は、たった17%しか削減できなかった(ラスパイレス指数ベース)」。
夕張市における市役所職員の人件費削減率の詳細はココをクリック
 

 最後に、デトロイト市が財政破綻に至った根本的な理由に触れておこう。 理由は
デトロイト市が「衰退する産業&破綻した大企業(自動車産業&GM)」に依存し続けたコト、
ムリな再生にムダな金・時間を投資し続けたコト
に集約されます。

 ここで留意すべきは「衰退する自動車産業&破綻した大企業GMは再生」しているが
「労働者&市民の生活は悪化」しているコト。

 グローバルな産業&大企業が、どうやって利益をあげているか?
その裏側にいる「労働者や市民の生活がどうなっているか?」
という両面を、しっかり注視しよう。
 
 以下の写真は、デトロイト市内の廃墟群です。 自動車産業とGMは再生した裏側で、
市民生活は困窮し、家を手放して、デトロイト住宅街は、廃墟と化している。
自動車のタイヤが、ゴミのように捨てられている惨状は、実にシニカル!

      デトロイト市内の廃墟群 (写真はロイターより転載)
デトロイト廃墟


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