移住体験施設を、住宅でなく、宿泊施設と位置付けて、市民が起業・仕事にすると、移住者・起業者・人口が増える地方創生

 商品・施設の位置づけを変えると、売上・効果が10倍になる方法:第2話、です。
第1話「商品の位置づけを変えると、売上が10倍~」は、ここをクリック

 人口を増やしたい地方自治体の人口減少政策に、移住体験施設の整備がある。
この施設を、住宅と位置付ける自治体と、宿泊施設と位置付ける自治体に分かれる。
両者には、自治体のコストや移住者の増加など効果に、天と地ほど大きな違いがある。

住宅と位置付けると、問題が多い。 まず、住宅整備は、空き家を増やす要因になる。
次に、所有・管理は自治体が行う「公的不動産」となり、自治体コストは大きい
 
 更に、入退去の手続きを役場で行う為、この雑務が、自治体職員の時間・意欲を奪う。
移住体験者側も、鍵の受け渡し(入退去の手続き)2回も、住宅から遠い役場へ行くのは
面倒。 住宅と役場の距離が遠いと、移住希望者の時間・意欲を奪う。 

しかも入退去日が役場営業時間(平日の昼)に限定されるから、移住体験を躊躇させる。
この「役所の都合(顧客目線の欠如)」が、顧客の消費・体験を失う重大性に留意!

 結果、自治体と移住希望者の双方に大きなコストがかかる割に、成果は期待できない。 
事例として、長野県内で、移住体験「住宅」事業を行う20の自治体をココで紹介


 一方、宿泊施設と位置付けると、成果が多い。 まず、空き家を増やす要因にならない。
次に、所有・管理は宿泊施設を経営したい起業者の仕事にできる(コスト負担も起業者)。 
つまり「地方に仕事を創る」という、地方創生の目的を実現できる。

移住体験者側も、宿泊施設へ直行すれば良く、時間を奪われない。 しかも、宿泊施設の
経営者と交流できて、この関係性から、移住を決断する可能性も高い。

これは「関係人口の創出」の成功法と言える。
関係人口の創出は「地方創生 第2期のキーワード」(日経新聞7月8日記事) です。

 具体例として、青森市で移住体験「宿泊」施設を起業した23歳の女性の話を紹介
この朝日新聞記事によれば、自治体:青森市から彼女への支援は、施設整備費として
お試し移住・交流体験事業 補助金170万円」。 

 自治体:青森市のメリットは多い。まず、住宅(公的不動産)として整備・保有する
コストより安い。そして、23歳女性の起業が、自治体の事業として成立している実績。

23歳女性経営者は移住体験者へ、海釣りなど別の移住体験プログラムを勧める、という。
別のプログラムも起業者(移住者)なら、起業(移住)の相乗効果が期待できる!

この事業は、始まったばかり。 成功すれば、他都市へ横展開されるだろう。
今回の成功法が、ビジネスの基本に基づく理論を、以下の第1話で確認できます。
商品の位置づけを変えると、売上が10倍 事業の位置づけを変えると、効果が10倍



 若者バカ者まちづくりネットワーク主宰 都市研究家 地域再生プランナー 久繁哲之介

 講演・執筆ご依頼、久繁哲之介プロフは、こちら



顧客志向だけでは成功できない~商品の位置づけを変えると、売上が10倍 事業の位置づけを変えると、効果が10倍

顧客志向だけでは、ビジネスも役所事業も、成功できない。
商品の位置づけを変えると、売上が十倍増。事業の位置づけを変えると、効果が十倍増
という大きな成功を手にすることができます。

 ジャパネットたかた が「ボイス・レコーダーを以前より10倍も売った」成功例は有名ですね。
高田明社長は、テレフォンショッピングの視聴者(の多くは主婦)へ、ボイス・レコーダーという
商品の位置づけを次のように再定義しました。

「子どもは小学校から帰宅した時、家に誰も居ないと、寂しいですよね。
お子さんに寂しい想いをさせているお母さんの気持ち、痛いほど分かります。
そんなお母さんへ提案です。 このボイス・レコーダーを使って、
お母さんの肉声で、お子さんへメッセージを伝えてみませんか!」



 ボイス・レコーダーという商品の位置づけは従来、会議などビジネス用途での録音だった。
この「古い位置づけ」の元、顧客志向で商品・政策を企画すると、次のようになります。
 
   顧客ニーズ              解決策=商品企画は機能向上  
日本の会議は、ダラダラ長い。   他社商品より、長時間録音できます!
重役のオヤジは、ボソボソ話す。  他社商品より、音声がクリアです!

 この2つの例は、顧客ニーズから企画する「顧客志向」ではある。しかし、
同業他社みなが横並びで同じような商品を企画すると、価格競争に陥る。
この「皆で同じ事をして安心する横並び主義」は、価格競争=デフレを招く

 高田明社長は、ボイス・レコーダーという商品の位置づけを「ビジネス用途」
から「親子のコミュニケ―ション・ツール」へ再定義
し、新しい商品価値を創造した。

 新しい位置づけ→新しい商品価値は、どうすれば発見できるのか?
他人ごとではなく「自分ごとで考える(当事者意識をもつ)」と良い。

 私の体験を例に説明します。 共働きの久繁家は、愚息に小学生時代
「帰宅したら独り」という寂しい想いをさせていた。

 すれ違う親子コミュニケ―ション・ツールとして、最初は皆と同じように
(冷蔵庫にマグネットで設置するタイプの)ホワイトボードを使っていた。

 どんなメッセージを書くかというと、ホワイトボードの大きさから
「おやつは冷蔵庫の中にあるよ!」くらいしか書けない。

 親として辛かったのは、書ける「メッセージ量の少なさ」よりも、
想いを「文字でしか伝えらない」ことだった。 そこで私は
「肉声を伝えることができて、愚息が少しでも楽しめる」方法を模索した。

 解決策は、機種変更で使わなくなった携帯電話があったので、携帯電話の
ボイス・レコーダー機能を利用して、音声メッセージを伝える方法に変えた。

 このような自分の体験があると、ボイス・レコーダーという機能・商品の
「新しい位置づけ→新しい商品価値」を、創造できる(閃く事ができる)。


 若者バカ者まちづくりネットワーク主宰 都市研究家 地域再生プランナー 久繁哲之介

 講演・執筆ご依頼、久繁哲之介プロフは、こちら


テーマ : ☆経営のヒント☆
ジャンル : ビジネス

プロフィール

地域再生プランナー

Author:地域再生プランナー
久繁哲之介の見識が当ブログ、
以下の本でご覧頂けます。

『地域再生の罠』ちくま新書
『日本版スローシティ』学陽書房
『コミュニティが顧客を連れてくる~愛される店・地域のつくり方』
『商店街再生の罠』ちくま新書

講演・執筆ご依頼は以下クリックして下さい。 電話は禁止!

カテゴリ
久繁哲之介の本
【楽天ブックスならいつでも送料無料】日本版スローシティ [ 久繁哲之介 ]

日本版スローシティ  (学陽書房)
価格:2,700円(税/送料込)

リンク(拙著書評、講演記録など)
最新記事
記事を検索
月別アーカイブ
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
QRコード
QR