首長が言う「市民目線」の本音は、名刺に表れる

名刺に自分直通の連絡先=メルアドを記す市長は、1割以下

 全国の市長が一堂に会する「全国都市問題会議」に登壇しました。 多くの
市長と名刺を交換し、手元に残った市長の名刺をネタに「市民目線」の話をしたい。

 市長のうち、自分直通の連絡先=メルアドを名刺に記す市長は2人(全体の1割以下)。 
9割以上の市長は、名刺にxx市長という肩書と名前だけを大きく書いて「ドヤッ」って感じ。

 肩書と名前だけ大きく書かれた下に、市役所の代表電話を申し訳程度の小さい字で書くって
「連絡するな」「連絡するなら、受付(代表電話)と秘書という関所を2回も通れ」って事ですよね?

 この「連絡するな」って名刺は、2つの損失が発生する。
まず、建前な情報だけを部下が上げて、本音の情報が入らなくなる。

 次に、首長さんが、自治体のWebやらで「市民目線で」って建前を言っても
「市民と直接(直通で)対話する気はない」って本音が、バレる。


市長の崇高な意識と目線は、名刺に表れる

 名刺に自分のメルアドを名刺に記す2人の市長とは
岡山県真庭市の太田昇市長と、長野県須坂市の三木正夫市長。

 お二人の話は面白く有益で、名刺交換後も話が弾んだ。 お二人とも、
地域を良くしたい意識は高い一方、目線は市民目線で低い、立派な方。

 立派な意識と目線は「名刺に自分専用のメルアドと顔写真」を載せる行動に表れている。
「意見があれば、市長の私が責任をもって直接きく」と、名刺で宣言する意識が、素晴らしい!


写真)ポストイット部分に自分のメルアドを記す、太田昇市長と、三木正夫市長 の名刺
meisi.jpg



     若者バカ者まちづくりネットワーク 主宰  地域再生プランナー 久繁哲之介

講演・執筆ご依頼、著者プロフは、こちら

           講演内容サンプル
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (1)
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (2)
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (3)
                  
 

テーマ : 地方自治
ジャンル : 政治・経済

大型店撤退の解決策~役所と百貨店が撤退したビルに同居して、顧客を創る

大型商業施設に撤退された後の解決策

 東武百貨店と同じビルに同居する栃木市役所へ行ってきた。 昨年3月に開業した
両者のコラボは、地方創生に有益な示唆に富んでいる。

 栃木市と東武百貨店が同居するビルは、1990年~2011年2月まで地場百貨店「福田屋」が
所有・営業していた。 1990年、バブルを前提に土地を取得し、営業を始めたのだろう。

 福田屋は2011年2月の撤退を決め、2010年12月に栃木市へ
「箱物の無償提供、土地は有償譲渡」を提案した。
栃木市は翌月には市民に意見を聞く為、市民を集めた説明会を開く。

 市民の意見を聞く方法がアンケートではなく直接である事、時期が撤退打診の翌月という
行動の早さが素晴らしい。 市民のニーズは「食品販売だけは残してほしい」だった。

 栃木市は当時「新庁舎の建設」という別の課題を抱えていた。現在の庁舎は築50年以上で
耐震基準を満たしていない。二度の市町村合併で職員は増加、庁舎は分散していた。



市役所の新庁舎建設費が高すぎると、批判が殺到中

 実は今、市役所の多くが耐震基準を満たせない理由から、新庁舎建設を計画している。
市役所が計画する建設費用が高すぎて、市民から批判されている自治体が少なくない。

例1 横浜市: 749億円(設計・建設費のみ)~産経新聞
例2 習志野市(人口約16.5万人): 110億円(設計・建設費のみ)~千葉日報 



新庁舎建設ラッシュで建設コスト高騰、新国立競技場に波及

 横並びで同時期に新庁舎建設ラッシュが起きると、建設コストは急騰し
新国立競技場の建設費などにも波及する。 

 公共施設建設は行政が優先順位を付けて、建設時期を調整すべき。 そうしないと
全ての箱物が割高で建設されて、税金を浪費する。

 箱物のコスト意識を考える上で、栃木市の事例は参考になる。 栃木市は
2つの課題(買物の場、新庁舎)を、一石二鳥で解決する企画案を捻り出す。

 百貨店仕様の福田屋ビルを少しだけ改築して、2階以上に市役所が移転して入居する。
1階は食品販売を核とする商業施設を誘致する。商業施設を誘致する口説き文句は次の通り。

「市役所が移転し、職員食堂は作らないから、職員700人が毎日おたくで飲食・買物します。
市役所は窓口部門を主体。1日に1500人の市民が来庁して、ついでに飲食・買物します。
商業者さん、一緒に同居しませんか?」



自治体は地方創生へ「顧客の創造」「採算が合う提案」を考えよ

 栃木市の企画は、商業者には非常に魅力的で、3社から応募があり、東武百貨店が選ばれた。
商業者にとって魅力とは、主に次の2点。

1. 役所が率先して「顧客になる、顧客を創る」ことをコミットしている
2. 跡地に単独の出店では採算が合わないが、ワンフロア出店なら採算が合う。

 栃木市のメリットも大きい。 新庁舎建設費は土地取得費を含め、50億円以下! 
新国立競技場の計画者さま、他都市の新庁舎計画者さま、見習ってくださいね!

 結論。 価値を創造すれば、補助金なんか提供しなくても、市民や事業者は喜んで動く。
一方、補助金を提供しても価値を創造しないと何も改善しない。
 
 地方の空き地に大型店を誘致したい自治体は「賃料減免や補助金ばらまき」ではなく
「顧客の創造」「採算が合う提案」が必要


東武1



     若者バカ者まちづくりネットワーク 主宰  地域再生プランナー 久繁哲之介

講演・執筆ご依頼、著者プロフは、こちら

           講演内容サンプル
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (1)
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (2)
商店街の講演・経営者の勉強会・自治体の研修で 久繁哲之介が話す事 (3)
                  
 

テーマ : 地方自治
ジャンル : 政治・経済

プロフィール

地域再生プランナー

Author:地域再生プランナー
久繁哲之介の見識が当ブログ、
以下の本でご覧頂けます。

『地域再生の罠』ちくま新書
『日本版スローシティ』学陽書房
『コミュニティが顧客を連れてくる~愛される店・地域のつくり方』
『商店街再生の罠』ちくま新書

講演・執筆ご依頼は以下クリックして下さい。 電話は禁止!

カテゴリ
久繁哲之介の本
【楽天ブックスならいつでも送料無料】日本版スローシティ [ 久繁哲之介 ]

日本版スローシティ  (学陽書房)
価格:2,700円(税/送料込)

リンク(拙著書評、講演記録など)
最新記事
記事を検索
月別アーカイブ
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
QRコード
QR