『地域再生の罠』が大学入試、地方公務員試験で出題される理由

 拙著『地域再生の罠』は毎年、幾つかの国公立
大学入試問題「小論文」で出題
されています。

 出題頻度が高いので、第一学習社さんの大学受験用参考書『小論文トレーニング』
2014年版に 『地域再生の罠』が収録される ことになりました。

 また、地方公務員採用試験(上級の面接)でも
『地域再生の罠』は、よく「出題される=質問項目になる」
ようです。

 大学受験生、地方公務員試験を受ける「若者」へ
著者として僭越ながら、受験対策のアドバイスをしますね。

まず、実際の入試問題として、北海道教育大学の入試問題 を クリックしてご覧ください。

 地域再生の具体的な 失敗事例を指摘できないと
「問題を解けない=問題を解決できない」
ことに注目しましょう。

 受験生・公務員に出題者が求めるスキルは、次の3点に集約されます。
1) 失敗を認める誠意・勇気
2) 失敗から学ぶ発想力
3) 失敗から政策を導く企画力

若い「学生&公務員」へ、出題者や世間が最も求めるスキルは、オヤジには無い
「失敗を認める誠意、失敗から学ぶ発想力、失敗から政策を導く企画力」
なのです。

『地域再生の罠』と『商店街再生の罠』で私は一貫して、オヤジが実践できていない
「失敗を認める誠意、失敗から学ぶ発想力、失敗から政策を導く企画力」

の必要性を主張しています。 

 こういう主張をすると「その誠意・力が無い、既得権にしがみつく」オヤジから、
誹謗中傷されることもあります。

 新しいコト&価値の創出には、既得権者からの批判はつきものです。 
新しいコトにチャレンジする若者や女性には、次2つを提案したい。

1)既得権者からの批判は「スルー」して、チャレンジを続けましょう!

2)「失敗」へ向き合う力&誠意が「いかに重要か、どのように習得するか」が 良く分かる
  1000円以下の良書、次4冊を読み、チャレンジ精神を更に高めよう!

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   『失敗の本質』久繁哲之介イチオシの引用:325~327頁
日本軍には、失敗の蓄積・伝播を組織的に行うリーダーシップもシステムも欠如していた(中略)
失敗した戦法・戦術・戦略を分析し、その改善策を探求し、それを組織の他の部分へ
伝播していくといことは驚くほど実行されなかった(中略) 大東亜戦争中
一貫して 日本軍は学習を怠った組織であった。



   『失敗学のすすめ』久繁哲之介イチオシの引用:294頁
新しいことを始めるとき、多くの人は先ず成功例に学ぼうとする(中略)
成功例を真似ることで一時的にうまくいくこともあるが、たいていの場合やがて
想定外のことが起こって最後は必ずダメになる(中略) 何故うまくいかないのだろうか(中略)
お手本を模倣することで、うまくいくと考える人の多くは、それ以外の方法について
「見ない」し「考えない」ようになる


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   『地域再生の罠』久繁哲之介イチオシの引用:10頁
地域再生施策のほとんどは「成功事例に倣う」という発想にもとづいている。
この「成功模倣主義」には大きな二つの欠陥がある。
1)専門家が推奨する成功事例のほとんどが、実は成功していない。
2)稀にある「本当の成功」は、異国や昔の古い話であり、しかも模倣がきわめて難しい。
(中略) 本質を考えない人は、えてして他人の言うことや成功事例を鵜呑みにしがちだ。



   『商店街再生の罠』久繁哲之介イチオシの引用:224頁
物は過剰に溢れて、物が売れない時代に、物を売るには「モノからコトへ発想の転換」が重要
であると、1990年代から言われています。 しかし、商店街など売り手側は今も尚
「顧客がしたいコト」には無関心で「商店主が売りたいモノ」をどうやって売るかばかり
考えています。 商店街が「モノを売りたい」なら、先に「顧客がしたいコト」を用意しましょう。


若者バカ者まちづくりネットワーク」主宰 久繁哲之介

テーマ : 自分自身で切り開く生き方
ジャンル : ビジネス

「売りたいモノから、顧客がしたいコトへ」で、廃墟の大型店が再生

 空店舗率94%の 大型商業施設「ピエリ守山」が注目されています。
ピエリ守山 公式サイト を見ると、180店中、169店が閉鎖と分かります)

 以下サイトの写真集を見ると「廃墟」と化した衝撃の現実をご覧頂けます。
滋賀県最大級の大型モール・ピエリ守山の過疎化がヤバすぎる

 このサイトを見ると、多くの方が
「空店舗率94%となっても、営業を持続している現実」を不思議がっています。

 私も勿論、不思議に思いますが、もっと不思議なコトがあります。
営業を持続する理由が「再生の秘策があるから」と言うのですが、その再生秘策が、
旧来の「物販店の誘致」依存であるコトです。

 はっきり言いますが「物販店に依存=モノを売りたい発想」では、再生できません

 商業施設の再生に必要なのは、先月刊行した拙著『商店街再生の罠』の副題
売りたいモノから、顧客がしたいコトへ」発想を転換することです。

 この発想転換で、廃墟確実と言われた大型商業施設が再生した事例を紹介しましょう。
千葉県船橋市にある「ビビット南船橋」です。

 ビビット南船橋は2004年「ららぽーとTOKYO-BAY」の隣に、
ららぽーとと似たテナントを集めて開業しました。

 要するに、ららぽーとの「集客を当てにした、成功を模倣した」のですが、これは
失敗を歩む典型事例ですね。 2006年には、テナントの半分近くが撤退していました。
 
 廃墟確実と噂されたのですが、たった数年間で見事に再生しています。
ビビット南船橋が再生したプロセス&ポイントを以下に整理します。

1) 成功事例の模倣を止めた
 ビビット南船橋(開業時の名称は、ビビットスクエア)の開業者&運営者は
アメリカの不動産投資運用会社「ラサール・インベストメント・マネジメント」だった。
 同社の不動産運用ファンド「ラサール・アジア・リカバリー・ファンド」に組成された
投資商品という位置づけから「成功事例を模倣する旧来型の商業施設運営」を採用した。
 成功事例を表面的に模倣した結果、隣で三井不動産が運営する年2500万人程を集客する
成功事例ららぽーとに「似てるけど、明らかに見劣りする陳腐な箱物」にすぎなかった。
 投資商品ゆえ売却の決断は早く、シンガポール政府系の不動産会社「キャピタランド」が
約210億円で購入、新たな運営者になった。

2)「売りたいモノから、顧客がしたいコトへ」発想を転換した
 キャピタランドは、大規模な改修工事を行い、顧客がしたいコトに対応できる
新たなテナントを誘致した。特筆すべきは4階建ビルの最上階に
女性と子供を対象とした「学び系、癒し系、交流系テナント=顧客がしたいコト」
揃えたこと。 ビビット南船橋のテナント構成は、ここで確認できます

 学習塾が目立ちますが、その「顧客事情=顧客がしたいコト」を考えてみましょう。
通塾する子供を送迎する親御さんが増えているコト、彼ら(顧客)が送迎時に
「したいコト」に、ビビット南船橋は施設全体で見事に対応しています。

 無料駐車場に車をとめて、子供が学んでいる間に親御さんは、交流の場(4階)や
フードコート(2階)で過ごし、趣味の物販店(3階)に足を運んでもいいし、
帰りにスーパー(1階)で買物ができてしまう。

 ビビット南船橋4階で「交流の場」として、利用者から高い評価を得ていたのが
拙著『商店街再生の罠』8章で紹介した「NPO情報ステーションの民間図書館」です。
 残念ながら、この9月に民間図書館は ビビット南船橋から退去しました。 理由は
ビビット南船橋に入居を希望するテナントが急増した為です。契約期間満了をもって
ウエイティングのテナントに場所を譲ることにしたのです。


ビビット南船橋の民間図書館で、NPO代表の岡直樹さんと筆者(2012年9月撮影)
ぬいぐるみと絵本が沢山ある民間図書館は、母子が集う大人気の場所だった!
vivit.jpg


 2006年に、テナントの半分近くが撤退して廃墟同然となった「ビビット南船橋」は
「NPO情報ステーションの民間図書館」など「顧客がしたいコト」を揃えることにより、
7年後には入居を希望するウエイティングのテナントができるほど再生したのです。

「売りたいモノから、顧客がしたいコトへ」 イノベーションを起こすと、顧客は
物販店にも足を運んでくれる
仕組みを拙著 『商店街再生の罠』 で詳解しています。


若者バカ者まちづくりネットワーク」主宰 久繁哲之介

テーマ : 地方再生
ジャンル : 政治・経済

ダイレクトメール=DMで効果を出す方法

 本日のテーマは「顧客志向」です。
 
 商店街&販売者は、クチグセのように「顧客志向」と言いますが
顧客志向を実践できている方は、すごく少ない。 なぜでしょうか?

 ダイレクトメール=DMは、その理由と対応策を理解する為に、
商店街&販売者が顧客志向を修得する為に、格好の事例です。

 DMは、販売者にとって「顧客づくり・販売促進」を、安価に出来る有効な手法です。
だから、販売者はDMを、顧客の郵便受けやメールボックスへ大量に放り込みます。

 そんな販売者の方も、顧客としては、郵便受けやメールボックスへ大量に放り込まれる
DM に悩んでいる
はずです。 「こんなゴミ、いらない」って感じていますよね?

 そう、DMは顧客にとっては「迷惑な存在」であることが多く、しつこすぎる
DMが、店・会社の信頼喪失に繋がるケースも目立ちます。 
 
 店(販売者)にとっては、重要な「顧客づくり・販売促進」施策
だから、一生懸命にやっていることが、顧客にとっては「迷惑な存在」でしかない

商店街再生施策&販売推進施策が非常に多いのが実情です。

 どんなに一生懸命に頑張っても、販売者思考な施策は、顧客が迷惑するだけ!
重要なことは「何をするか」ではなく「顧客志向」かです、と
先月刊行の拙著『商店街再生の罠』で説明しています。 

 
 さて、日本で一番、ダイレクトメールに投資している会社、ご存知ですか?
進研ゼミを運営する「ベネッセ」です。

 進研ゼミとは、幼児から高校生までを対象とした通信教育のことで、
運営会社のベネッセは、会員獲得のDMに年に約255億円も投資しています。

 進研ゼミは少子化の中、会員数が伸びていて、
DM(ダイレクトメール)活用の成功事例として、つとに有名です。

 進研ゼミのDM(ダイレクトメール)が効果を生む最大の秘訣は
顧客の年齢や状況に応じて「あなた専用のDMを作る」ことにあります。

 例えば、愚息が中学時代に進研ゼミから来たDMは、こんな感じ。

「久繁xx君が通う△△中学は来月、期末テストだよね。進研ゼミでは
△△中学の先生や先輩から信頼できる情報提供を基に、期末テストに出る
予想問題を用意したよ。ちなみに昨年の予想的中率は80%!」
△△中学の2年生400人のうち、もう160人が進研ゼミ会員なんだ。
今、入会してくれたら、予想問題と、xx君専用のプログラムも送るよ」


 顧客づくり・販売促進の鍵は、顧客の状況・ニーズを
しっかりと把握して「あなた専用のサービス・商品」を用意
すること!


 ダイレクトメールの注意点も、進研ゼミのDMを事例にしよう。
冒頭で示したように、ダイレクトメールは顧客にとって「迷惑な存在」であることが多い。

 迷惑な存在にならない配慮は当然に大切だが、迷惑になっている事実を
「知る努力=顧客の声を聞く仕組み」が絶対に必要
です。 

 ここで留意すべきは、顧客の声を聞く「制度を形式的」に作ったけど、
顧客の声が「届く=運営に反映される」仕組みには、なっていない
ケース。
 
 顧客の声が届かなくて、販売者の販売促進が続くと、顧客は
どんなに困っているか、私の友人から聞いた以下の話で、今回は幕を閉じよう。

 

「進研ゼミのDM(ダイレクト・メール)が月に何度も届く。 うちは数年前に
子供を亡くしたから、それを見る度に悲しくなり、悲しみが怒りにかわる。
DM停止を希望する場合、DM記載のフリーダイヤルに電話しろ
と書いてあるので電話すると毎回、数分待っても繋がらないから、
もう面倒で、諦めたよ。 (溜息)」


 

若者バカ者まちづくりネットワーク」主宰 久繁哲之介

テーマ : 地方再生
ジャンル : 政治・経済

プロフィール

地域再生プランナー

Author:地域再生プランナー
久繁哲之介の見識が当ブログ、
以下の本でご覧頂けます。

『地域再生の罠』ちくま新書
『日本版スローシティ』学陽書房
『コミュニティが顧客を連れてくる~愛される店・地域のつくり方』
『商店街再生の罠』ちくま新書

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久繁哲之介の本
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